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コラム
2022.12.28

店舗開業にはどのくらいの資金が必要なの?費用の傾向や準備方法をご紹介

店舗を開業しようと考えている方のなかでも、資金調達や運転資金などの費用が気になる方は多いのではないでしょうか。

「店舗を開業するためにはいくら必要なのか?」や「どういうところから資金を借りられるのか?」といった費用の悩みに関して、具体的なイメージができたら行動しやすいものです。

そこでこの記事では、店舗開業にかかる費用相場や具体的な資金調達の方法をご紹介します。開業費用を抑えるためのコツもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

店舗開業にかかる資金の傾向と内訳

店舗を開業する際の資金は、どのくらいかかることが多いのでしょうか?必要な資金の相場や内訳について、近年のデータを踏まえて確認しましょう。

資金の相場と傾向

日本政策金融公庫・総合研究所がアンケートをもとに作成した「2021年度新規開業実態調査」を見ると、近年の開業にかかる資金の相場と傾向がわかります。

出典:「2021年度新規開業実態調査」日本政策金融公庫・総合研究所

店舗開業にかかる資金の平均額はおおよそ1,000万円程度ですが、2020年度以降の調査では1,000万円を割り、減少傾向にあります。

いずれの年も開業資金額が500万円未満の割合が最も多く、次いで500〜1,000万円未満となっています。開業資金に1,000万円以上借り入れる割合は減っており、小規模開業が増えていると考えられます

アンケート結果の概要でも、今後も引き続き500万円未満の割合が伸びることが見込まれており、開業費用の一つの指標として捉えておけると良いでしょう。

資金の内訳

出典:日本政策金融公庫 総合研究所|250万円未満の少額開業の実態 ~「2018年度新規開業実態調査」結果から~

開業にかかる費用の内訳で、最も高い割合を占めているのは内装工事です。次いで不動産購入、設備費用、運転資金がほぼ同じ程度の割合になっています。

自宅の一部を店舗として使うなら、テナント賃貸費用が必要なくなることもあるなど、業種や開業する場所によっても内訳は変わります。

また開業時には、運転資金も確保しておかなければなりません。開業資金は起業の際に必要な一時的なお金のことですが、運転資金は事業を継続するためのお金で、光熱費や人件費などが該当します。

運転資金が減り続けてしまうと、事業継続が難しくなるため、開業する際に運転資金とのバランスも考える必要があるでしょう。

店舗開業における資金を調達する主な方法

日本政策金融公庫のデータによると、資金の調達手段の中で最も割合が多いのは「金融機関等からの借入」で、次いで「自己資金」になり、両者合わせて9割を超えます。(※1)

このデータから開業する方の7割近くは、資金調達に金融機関等を利用していることになりますが、どのようなものを利用しているのでしょうか。資金調達での主な方法をご紹介します。

また資金調達のほかにも、開業までにやるべきことは多いものです。店舗開業までの全体の流れを確認したい方は、併せてこちらの記事もチェックしておきましょう。

店舗開業までの準備は何がある?全体の流れと成功させるためのポイントをご紹介>>

※1:2021年度新規開業実態調査によると、「金融機関等からの借入」が68.3%、「自己資金」が23.9%の割合を占める

日本政策金融公庫の融資制度

日本政策金融公庫とは、中小企業や小規模事業者、農林水産業者に対して、融資や信用保険により支援を行っている政策金融機関です。日本政策金融公庫における国民生活事業では、これから創業する方向けの融資を行なっています。

新たに事業を始める方、または事業開始後で税務申告を2期終えていない方は「新創業融資制度」を利用できます。新創業融資制度は起業前でも申し込みでき、借入金額に応じて無担保・無保証(※2)といったメリットがあります

※2:ここでの「無保証」は第三者保証が不要という意味。

地方自治体の制度融資

地方自治体の制度融資とは、都道府県や市区町村の地方自治体と金融機関、そして信用保証協会が連携して融資する制度です。自治体によっては「融資あっせん制度」という呼称が使われていることもあります。

制度融資の利用対象者や上限金額、返済期間などの条件は、自治体がそれぞれ決めるため各地域で異なります。例えば自治体が利息の補助をしたり、長期借り入れができたりと、内容もさまざまです。

地域の創業支援施設や起業セミナーなどで相談できるので、不明点などがあれば聞いてみるとよいでしょう。

国や自治体の補助金・助成金

補助金や助成金は、申請し審査を通ることで、国や地方自治体からお金を支給してもらえる支援制度です。個人事業主も応募でき、返済の不要な点が最大のメリットになります。ただし支給が行われるのは、制度に該当する諸経費の支払いが終わったあとになります。

補助金制度の例としては、創業補助金や小規模事業者持続化補助金などがあります。制度について知りたい方は、下記のようなサイトを活用して調べてみるとよいでしょう。

補助金・助成金・給付金 中小企業支援サイト ミライサポート>>

支援情報ヘッドライン|独立行政法人 中小企業基盤整備機構 J-Net21>>

店舗の開業資金を抑えるためのコツ

調達した資金は、開業準備にすべて使い切ってしまうわけではありません。開業にかかる費用はなるべくおさえて、できるだけ運転資金へ回したいものです。次に開業費用を抑えるためのコツを3つご紹介します。

資金の使い道に優先順位をつける

資金には限りがあるため、あれもこれもやろうとするとすぐに底をついてしまいかねません。開業に必要なものややるべきことをリストアップし、その項目に優先度をつける必要があります。

すぐにやらなくてもいいことは、あと回しにするのも一つの方法です。ただし、廃棄物回収業者への委託契約は開業前に忘れずに対応しておきましょう。運転資金に関わる部分になるものの、開業直前になってから急いで業者の選定・相談をされる方もいます。

事業ゴミは家庭ゴミと同じように地域の集積所には出せないため、開業前のオペレーションにも入れておくようにしましょう

物件の選び方を工夫する

開業にかかる費用のうち、内装工事にかかる費用を抑えたい方は、居抜き物件を検討するのもよいでしょう。

物件には、スケルトン物件と居抜き物件の2種類あります。スケルトン物件は内装や設備等がないため自由度が高く、自分好みの店舗にできますが、その分費用もかさみます。

一方で居抜き物件の場合、レイアウトを動かすのは難しいものの、既存の内装や設備をそのまま活用できるため、内装工事や設備購入にかかる費用を抑えられます。前の店舗の雰囲気が残っている場合も多いため、開業する店舗に近いジャンル・業種の居抜き物件を探せるとよいでしょう。

中古品・アウトレット品を活用する

店舗の設備品は新品を購入するよりも、中古店やアウトレット店を活用すると費用を抑えることができます。中古品でも状態のよいものや、新品に近いものが見つかる可能性はあります。

例えば、業務用冷凍冷蔵庫やフライヤーなどは、業務用の厨房機器を扱う中古店で探せます。テーブルや椅子などは、インテリアのアウトレット品を扱っているお店で探すのもよいでしょう。

このほかにも購入ではなく、リース契約やサブスク契約することで費用を抑えられます。それぞれの初期費用やランニングコストなどを比較して検討しましょう。

店舗開業にかかる資金まとめ

開業に必要な資金額の相場や傾向のほかに、資金を調達する方法、費用を抑えるコツをご紹介しました。

開業にかかる資金は減少傾向にありますが、お店の規模や立地などによって差があるものです。物件選びや設備等を工夫することで、開業費用を抑えられるでしょう。

また、開業する際は運転資金とのバランスもポイントになります。光熱費や人件費はもちろん、ゴミ回収の委託費用も含まれます。

事業によって発生したゴミは家庭ゴミのように処分ができないため、店舗から出るゴミの回収に悩んでいる方は、お気軽に環境のミカタへご相談ください。

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