プラスチックに付けられているリサイクルマークは、特定のプラスチック製品に表示するよう法律で定められています。ただ、表示が意味するものや見方については、知らない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、プラスチックのリサイクルマークの種類とそれぞれの意味を解説します。表記の見方についても説明しているので、正しいゴミの分別に役立ててみてください。
目次
プラスチックのリサイクルマークにはどんな意味がある?
プラスチックの分別回収をしやすくするため、資源有効利用促進法により指定された容器や、包装にリサイクルマークの表示が義務付けられています。リサイクルマークの種類とそれぞれの意味を確認していきましょう。
日本でのプラスチックリサイクルマークは2種類
日本でプラスチックのリサイクルマークは、以下の2種類が定められています。
三角のPETマーク(01)を表示しなければならないのは、PET(ポリエチレンテレフタレート)素材から作られた飲料や酒類、特定調味料のペットボトルが対象です。四角いプラマークは、PET素材以外のプラスチック容器を対象に表示します。
上記2つのマークの付いた容器や包装がリサイクルの対象になっており、資源ゴミとして扱います。自治体によってルールは異なりますが、リサイクルマークが付いていないプラスチックゴミは、可燃ゴミまたは不燃ゴミとして廃棄されます。
数字が入っているプラスチックリサイクルマーク
三角のPETマークには、以下のように数字が入っているものがあります。
プラスチックのリサイクルマークとして、数字が入っているものを見かけたことがある方もいるかもしれません。
数字が入っているものは、米国プラスチック産業協会(the Society of the Plastics Industry)が定めたもので、協会の頭文字を取ってSPIコードと呼ばれています。樹脂原料の材質を区分する目的で、材質によって1~7までの数字が割り振られています。
日本でも1990年代までは材質区分別に表示を推奨していました。しかし、日本は用途や耐久性に合わせ、複合樹脂の容器包装を作ることが多かったことから、正確な区分が難しくなりました。
そのため、ペットボトルの1番のみプラマークを使用することになり、現在では他の数字入りのプラマークは使用していません。
知っておきたいプラスチックリサイクルマークのこと
日本ではプラスチックのリサイクルマークは2種類しかありませんが、表示の仕方は容器包装によって異なります。マークに掲載される表記の見方とリサイクルできないプラスチック製品について、解説していきます。
表記の見方
「ボトル:PE、キャップ:PP」のように、包装資材の部位とPPやPEなどの記号が、識別マークと一緒に表示されていることがあります。PEはポリエチレン、PPはポリプロピレンを指し、どちらもプラスチック材質の樹脂記号です。
前述したように、プラスチックにはしばしば複合樹脂が使われます。2つ以上の樹脂が使用される場合は、最大重量の原材料記号に下線を付けて表示します。例えば、ポリエチレンが主な材料の複合樹脂は「PE」となります。
材質表示は義務ではありませんが、識別マークと一緒に表示するよう推奨されています。
プラスチック製品でもリサイクルできないものがある
プラスチックのリサイクルマークの表示は、容器包装リサイクル法で定められた容器包装廃棄物が対象です。対象物は以下のように定義されています。
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容器包装リサイクル法は、(中略)中身商品が消費されたり、中身商品と分離された際に不要になるものを「容器包装」と定義して、リサイクルの対象としています。
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以上の条件だと、中身商品と分離されても不要にならないものは容器包装に該当しません。例としては以下のようなものが挙げられ、リサイクルマーク表示の対象外になります。
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・日本人形のガラスケース
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・CDケース
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・楽器やカメラのケース
このように、プラスチック製品でもリサイクルができないものがあるのです。
プラスチックのリサイクルマークまとめ
プラスチックのリサイクルマークは、リサイクルを促進させる目的で、消費者が見てもリサイクルできるかどうかわかりやすい表示がされています。ペットボトルとそれ以外の容器包装の2種類しかないので、分別はさほど難しくないことがおわかりいただけたでしょう。
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