事業活動によって排出されたゴミは事業ゴミに分類され、家庭ゴミのように地域の集積所に捨てることはできません。捨てるゴミの中身は同じなのに、なぜ分けて捨てないといけないのか、疑問に感じた方もいるのではないでしょうか。
事業ゴミと家庭ゴミは分別のルールや処分方法が異なります。事業立ち上げを検討している方も、現在運営されている方も、どういった違いがあるのかを確認しておきましょう。
この記事では、事業ゴミと家庭ゴミの違いについて解説します。事業ゴミの分類や罰則といった、よくある疑問も紹介しているので、合わせてチェックしてみてくださいね。
目次
事業ごみと家庭ごみの違い
※1:事業系一般廃棄物の場合
上記の表は、事業ゴミと家庭ゴミの違いをまとめたものです。分別から収集、処分までをそれぞれ解説していきます。
事業ごみと家庭ごみの違い①分別
事業ゴミの分別は、処理方法は排出者が決めるため、基本的に分別の仕方も排出者が判断することになります。ただし、法律によって事業系一般廃棄物と産業廃棄物が定められているため、必ずこの2つは分別して処分しなければなりません。
家庭ゴミの分別は、各自治体が分別や回収のルールを定めています。そのルールに従って、決められた曜日に分別したゴミを集積所に出します。
以下は、事業ゴミと家庭ゴミの分別例です。たとえば同じ紙くずでも家庭ごみでは燃えるごみ、事業ゴミでは事業系一般廃棄物に分類されます。
家庭ゴミの分別 |
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事業ゴミの分別 |
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事業ごみと家庭ごみの違い②収集
事業ゴミの収集は、事業系一般廃棄物と産業廃棄物を別々に考える必要があります。事業系一般廃棄物の場合、市区町村から許可を得ている業者に収集を委託するか、市区町村の処理施設へ自己搬入する方法があります。
産業廃棄物は、都道府県から許可を得ている業者に収集を委託するか、処分業者へ自己搬入することになります。個人事業主として届け出を出していれば、個人名で処理業者へ持ち込むことも可能です。
一方、家庭ゴミの収集は決められた曜日や時間に分別ルールを守って集積所に出しておくと、行政が収集してくれます。
事業ごみと家庭ごみの違い③処分
事業ゴミの処分は、事業系一般廃棄物は市区町村の処理施設、産業廃棄物は民間の処分工場で処理されます。産業廃棄物は、ゴミの種類によっては中間処理を経て、再生処理または最終処理が行われます。
家庭ゴミの処分は、市区町村の処理施設で焼却や粉砕処分されます。このような自治体の処理施設は、ほぼ全国的に共通してあります。
事業ごみに関するよくある質問
事業ゴミと家庭ゴミの違いを確認してきましたが、具体的にはどういった対応が必要になるのでしょうか。ここでは、分類や罰則など事業ゴミに関する、よくある質問についてご紹介します。
事業ごみの分類はどうなっている?
事業ゴミは前述したように、事業活動によって排出されたゴミで、事業系一般廃棄物と産業廃棄物の2つに分類されます。
事業系一般廃棄物とは、産業廃棄物に指定されていない品目のゴミを指します。生ゴミや木くず、紙ゴミなどの可燃ゴミと、大型の家具や机など木製の粗大ゴミが該当します(粗大ゴミでも金属製やプラスチック製は産業廃棄物)。
産業廃棄物とはプラスチックや廃油、ガラスなど、法令で定められた特定品目のゴミのことです。産業廃棄物はあらゆる事業活動で発生したもの、特定の事業活動に発生したものと分かれており、業種によって紙ゴミや木くずは産業廃棄物に該当します。
事業ゴミの分類や廃棄方法については、こちらの記事でも解説しております。事業を運営される方は、確認しておくようにしましょう。
事業ごみを家庭ごみとして出したらどうなる?
事業ゴミを家庭ゴミとして出した場合、不法投棄とみなされ罰則の対象になります。不法投棄の罰則は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第二十五条」により、以下のように定められています。
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五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
出してしまえばバレないと思う方もいるようですが、近隣住民から警察や行政に通報され、内容物調査から特定の事業者のゴミと判明することもあります。近隣への迷惑にもなることはもちろん、生活環境の保全を考え家庭ゴミとして出さないようにしましょう。
事業ゴミを家庭ゴミとして出した場合の罰則については、こちらのページで詳しく解説しています。
事業ごみを家庭ごみとして廃棄した場合の罰則とは?適切に処理する方法を確認しよう >>
事業ごみと家庭ごみの違いまとめ
今回は、事業ゴミと家庭ゴミの違いについてご紹介しました。違いを理解することで、適切に処理することがいかに重要か、確認できたかと思います。ゴミの分類やゴミ出しに関して、不安がある場合はプロに相談してみましょう。
環境のミカタは、事業ゴミに関してトータルに任せられる専門会社です。事業ゴミの処分でお困りでしたら、ぜひご相談ください。