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コラム
2022.11.08

新燃料「RPF」の社会・企業における意義は?使用できる廃棄物も解説

地球環境とペットボトル

古紙や廃プラスチック類から作られる固形燃料「RPF」は、マテリアルリサイクルが困難な素材から効果的に熱エネルギーを回収する方法(サーマルリサイクル)として注目を集めています。

RPFを生産するメリットは、CO2削減といった環境保護に関することだけではありません。 持続可能な社会を目指すSDGsに対する企業の取り組みを対外的にPRすることで、社会的な評価を高めたり、資金調達がしやすくなったりする効果も期待できます。

今回は、RPFの生産に取り組む社会的意義やメリット、RPFに使用できる廃棄物の種類まで、RPFについてわかりやすく解説します。

1.RPFの生産に取り組む社会的意義

RPFの生産に取り組む社会的意義は、環境保護の観点と、企業のSDGsへの取り組みという2つの観点に分けられます。 それぞれ詳しく見ていきましょう。

環境保護の観点

廃棄物から固形燃料を作る技術には、廃棄物の最終処分量を減らす効果が期待されています。 産業廃棄物のなかでも、古紙や廃プラスチック類などマテリアルリサイクルが困難な素材から、高品質の固形燃料を作ることができるのがRPF( Refuse derived paper and plastics densified Fuel)です。 また、RPFはクリーンなエネルギー資源を確保する手段としても注目を集めています。 製造工程で水分量が減ることで焼却時の熱効率が高まり、廃棄物をそのまま焼却した場合と比べて効率的な熱回収が可能です。

CO2排出量の観点からも、石炭代替燃料としての活用が、環境保全や枯渇性資源の節約に繋がるともいわれています。

・CO2排出量を約33%軽減(同一熱量回収時の比較) ※RPFのCO2排出量:0.67 ※石炭のCO2排出量:1.00

適正な設備で高温燃焼ができれば、ダイオキシンなどの排出も抑制されます。

このように、環境保護の観点から、取り扱いが容易で環境にも優しいRPFの生産に取り組む意義は大きいといえるでしょう。

企業のSDGsへの取り組みという観点

SDGs(持続可能な開発目標)は、貧困や気候変動といった国際的な課題を解決することを目的として、2015 年に採択されました。 「誰ひとり取り残さない」をコンセプトに、2030年までに達成すべき17のゴールと、169の具体的な数値目標であるターゲットから構成されています。

SDGsが採択される以前の開発目標は、主に発展途上国を先進国が支援するスタイルでした。 しかし、SDGsは先進国も含めて、企業や個人レベルでの取り組みが必要とされている点が大きく異なります。

投資家の間でも、SDGsの採択を受けて、企業のサステナビリティを評価する動きがあります。 財務状況に加えて、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)に対する企業の姿勢も、投資先を判断する重要な材料になっているのです(ESG投資)。

また、経済産業省や各自治体がSDGs補助金・助成金を実施しており、資金調達という観点でSDGsへの取り組みを対外的に公表する意義は大きいといえます。廃棄物をRPFにすると、SDGsへの取り組みの一環としてPRできます。

さらに、廃棄物のリサイクル率を公表できるのも利点です。SDGsへの取り組みを積極的に公表することは、持続可能な企業をつくるうえでも欠かせない取り組みなのです。

2.RPFのメリット

メリットのイメージ画像

環境保護の観点からも、企業の信頼性獲得の観点からも意義が大きいRPF。 ここでは、RPFの燃料としてのメリットからその価値の高さを見ていきましょう。

熱量が高い

石炭やコークス並みの熱量で、化石燃料の代替として使用できます。

品質が安定している

取得ルートが特定されている産業廃棄物や選別済みの一般廃棄物を原料としているため、品質が安定しています。 不純物が少ないことから、ダイオキシン発生の抑制にも寄与します。

取り扱いが容易

製造工程で水分を抜いて圧縮するため、加工前の廃棄物に比べて容量が大幅に小さくなります。 固形なので輸送効率にも優れています。

低価格

石炭の4分の1から3分の1という低価格で、将来的な排出権購入の費用削減も期待できます。 また、灰化率が石炭の3分の1以下なので、灰処理費の削減にもつながります。

このようにRPFのメリットはさまざまあります。 「燃料としての需要が高い」ということからも、廃棄物のRPF化に取り組むのには大きな社会的意義があるといえるでしょう。

3.RPFに使用できる廃棄物

廃棄物のペットボトル

RPFに使用できる廃棄物を一覧にしていますので、ぜひ参考にしてみてください。 使用可能な廃棄物は、材質別に分別する必要はありません。

■RPFに使用できる廃棄物

  • ・古紙類(特殊紙・粘着テープ・ロール状損紙・平判損紙・紙製容器包装)

  • ・熱可塑性樹脂(PE・PP・PS・ポリエチレンテレフタレート・PC・ABS・ナイロン・アクリルまたはこれらの材質の複合品)

  • ・熱硬化性樹脂(ポリウレタン)

  • ・その他木くず、繊維くずなどの原料適合可燃性廃棄物

■RPFに使用できない廃棄物

  • ・熱可塑性樹脂(PVC)

  • ・熱硬化性樹脂(FRP・フェノール樹脂)

  • ・金属つきプラスチック

4.RPFのことは環境のミカタにご相談を!

今回は、RPFについてわかりやすく解説しました。

環境のミカタでは、RPFの材料となる廃棄物の取集運搬、RPF製造・出荷までを全て自社で対応可能です。

塩素濃度の測定など、廃棄物処理のプロならではの取り組みを行っておりますので、安心してお任せいただけます。

RPFを通じた環境保護への取り組み、そして企業価値の向上に少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

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